アトピー体質のわたしの手湿疹は、ビタミンB2とB6を増量してだいぶ良くなった。
アーシンググローブで手をケアすると、さらに良くなる。
でも完治はせず、なんとなく燻っている。
まだ何かが足りない。
(分子栄養学を取り入れて、プロテインと13種類のビタミンやミネラルを毎日飲んでいます。)
栄養面でのアプローチだけでなく、洗い物をするときは綿手袋をし、その上からゴム手袋をする。
食器用洗剤は石けん洗剤。
髪を洗う時は、使い捨てのポリエステルの手袋を。
シャンプーはラウリル硫酸などを使っていない、肌に優しいものを使っている。
シャワーヘッドにも浄水器を。
洗濯洗剤には過炭酸ナトリウムを使い、外食はあまりせずにほぼ自炊。
砂糖や小麦、乳製品、MSGや農薬、ホルモン剤などにもまあまあ気をつけている。
それでも手湿疹は完治しない。
それ以外に目立った不調はなく、手湿疹は今のところ最後の不調と言える。
姉の長年の手湿疹は、ビタミンCと鉄サプリをのんだら治ったそうだ。
わたしも以前から飲んでいる。
合成洗剤を使い素手で食器を洗える姉は、健康オタクのわたしと比べてあまり細かいことは気にしない。
同じ両親から生まれ、同じ食事をして育った姉妹だけど、手湿疹を治す為に必要な栄養素の種類や量が違う。
これは分子栄養学において「確率的親和力」や「カスケード理論」と呼ばれるもので説明ができる。
「確率的親和力」
体内では基質、代謝酵素、補酵素が揃うことで代謝がすすむ。
でも遺伝子が違うと代謝酵素の構造が異なり、補酵素(ビタミン)との結合部の形が人によって違う。
代謝酵素が鍵穴で、ビタミンが鍵みたいなもの。
代謝酵素の形が良ければビタミンと結合しやすく、代謝がスムーズに進む。
形が少し悪ければ半分しか結合できず、代謝がやや滞る(この場合、確率的親和力が0.5となる。)
形が悪ければ10回に1回しか結合できず代謝が滞る(確率的親和力は0.1となる。)
つまりビタミンの利用効率の個人差を「確率的親和力」という。
わたしは姉よりも手の健康を維持することに関わる代謝酵素の確率的親和力(ビタミンの利用効率)が低いようだ。
もうひとつ「カスケード理論」というのがある。
ビタミンを摂った時に、どの代謝に優先的に使われるかに個人差があるということ。
こちらは階段の上から下に向かってビタミンCが流れていくイメージで説明できる。
上の段の合成から順番にビタミンCが使われていくということ。
例えば3段目まで行き渡るほど充分にビタミンCが摂取できたら、問題はない。
下段の代謝ほど、合成できる確率は下がってしまう。
例えば下の図だと、風邪はひきにくいけど、インスリンが不足しやすく糖尿病になりやすい体質といえる。
1段目に風邪予防物質の合成
2段目は白内障予防物質の合成
3段目にインスリンの合成
出展: 医学常識はウソだらけ 分子生物学が明かす「生命の法則」三石巌
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わたしの手湿疹に関わる代謝酵素のビタミン・カスケードは、優先順位が下位にあるのだろう。
この「確率的親和力」と「カスケード理論」が組み合わさることで、人間も猫も体質は多種多様となる。
姉はビタミンCと鉄分が補われたことで、コラーゲン合成が進み手湿疹が治ったのだ。
鉄分の働き
①ヘモグロビンの合成
②コラーゲンの合成
③電子伝達系でのATP合成
④DNAの合成
などの代謝に関与する。
姉よりもたくさんのビタミンCと鉄分を摂取していても、コラーゲン合成が手湿疹までまわらない。
「確率的親和力」が低いのかもしれないし、「ビタミン・カスケード」の下の方にコラーゲン合成があって、栄養がなかなか行き渡らないのかもしれない。
B2やB6の補充、アーシングの抗炎症効果で改善はしたから、コラーゲン合成以外で手の健康を維持する他の代謝に絡んでいるように思う。
この「確率的親和力」や「ビタミンカスケード」を補う為に、多くのビタミンを摂取することを「パーフェクトコーディング理論」という。
「パーフェクトコーディング理論」は主に水溶性ビタミンやマグネシウムが中心となる。
(脂溶性ビタミンとミネラルは過剰症になりやすく、注意が必要。)
1種類のビタミンだけを増やすだけでなく、ビタミン同士の組み合わせで代謝が促進することも多い為、答え探しには時間がかかる。
でも水溶性ビタミンには副作用の心配がほぼないから、自分のカラダや猫のカラダの特徴を探していくのが理想的。
ちなみに手湿疹からアトピーまで、エプソムソルト(マグネシウム)で完治した。
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人間は言葉で不調を訴えられるけど、それができない猫は難しい。
でももしコブちゃんの「確率的親和力」や「ビタミンカスケード」の特徴がつかめれば、栄養不足を未然に防ぎ、猫エイズのキャリアでも病気に負けない身体ができると思う。
不調は薬なしで改善できるものが多く、不調とは栄養不足からくることが多いから。
搔き壊しの場合でも、痒みを起こしてしまうものが原因なのか(外的要因)、簡単に搔き壊れてしまう皮膚の弱さ(栄養不足による内的要因)が原因なのか。
痒みを取り除くことも大事だし、思い切り引っ掻いても傷が付かないくらい強い皮膚を持つことも大切。
両方にアプローチして根本から改善したいし、一過性のもので自然治癒するものもあると思う。
緊急性がなければ足りない栄養素を調べたり、食事内容の改善やサプリで補ってみる。
そしてなぜ足りなくなるのか、考えてみることが大切。
病気になる猫とならない猫の差は、体質(「確率的親和力」や「ビタミン・カスケード」)と、それに応じた栄養不足が補えているか。
アーシングできているか。
家の中の化学物質や不要なワクチンなど、マイナス要因を除去できているか。
それらが全てじゃないかもしれないけど、それらが人間や猫の健康を守る大部分を占めている。
栄養の勉強をして病院にも通っていたけど、しゃむぞうとのお別れは突然きてしまった。
もっとできることがあったはずと、いまも後悔の気持ちでいっぱい。
病気になる猫とならない猫。
それは最終的にはその猫の体質によるものかもしれない。
でも飼い主に出来ることはとてもたくさんあるのです。