猫と分子栄養学。

猫エイズ対策にできることを。

腸内環境とアレルギー。

アレルギーの原因のひとつに腸内環境の乱れがある。

腸内環境はグルテン(小麦)やカゼイン(乳製品)、食器用洗剤、添加物(着色料や酸化防止剤、保存料、乳化剤など)、化学物質、薬物(抗生物質など)、運動不足やストレスなど様々な原因で乱れてしまう。

 

腸内環境の乱れは便にでる。

便の色が明るい茶色であれば、腸内が弱酸性=善玉菌優位 で理想的。

濃い茶色や黒っぽい場合はアルカリ性=悪玉菌優位となる。

下痢や軟便、便秘はもちろん、濃過ぎる色の便も腸内環境の改善の余地がある。

 

腸内の善玉菌は、猫が消化できない食物繊維やオリゴ糖を分解して「短鎖脂肪酸」を産生する。

有機酸の一種である短鎖脂肪酸(酢酸・酪酸・プロピオン酸など)が生産されると腸壁から粘液が分泌されて、腸の粘膜のバリア機能が高まり、修復機能が正常に働く。

善玉菌の働きが悪く短鎖脂肪酸が不足すれば、細胞間に隙間ができて小腸腸壁に穴があいてしまう。

穴があくと通常は通過できない大きさの未消化物(特にタンパク質)が血液に入り込み、免疫から異物と認識されアレルギーが起きる。


アレルギーを改善する為には、なによりもまず穴をふさぐこと。

その為には腸内の善玉菌(酪酸菌、乳酸菌、ビフィズス菌など)を増やして充分な短鎖脂肪酸を産生し、腸壁を粘膜で守る必要がある。

水溶性食物繊維(イヌリンやオリゴ糖)を摂取することは、善玉菌のエサ(プレバイオティクス)が増えることとなり、必要量の短鎖脂肪酸が産生されやすくなる。

 

猫の善玉菌は腸球菌(乳酸菌)。

乳酸菌である腸球菌はナイアシン(B3)を必須要求する。

だからナイアシン産生をする酪酸菌が増えれば腸球菌の住環境がよくなる。

酪酸菌は乳酸菌と比較して胃酸に強く、経口摂取でも腸管内で増殖して短鎖脂肪酸やビタミンB群を産生する。

結果的に酪酸菌が増えれば乳酸菌(腸球菌含む)も増える。

さらにナイアシンが増えることで、アレルギー症状の原因となるヒスタミンを体外に放出して改善が見込める。

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猫は獲物の肉や内臓を生で食べることで、日常的に乳酸菌や酪酸菌などの善玉菌を外部から摂取できていた。

完全室内飼いの猫の腸内環境が乱れてしまったら、グリーントライプや無塩発酵野菜(すんき漬けのようなもの)、乳酸菌サプリを検討するべき。

善玉菌のエサとなるものを補えば、腸内環境の改善が期待できる。

乳酸菌は生きたまま大腸に到達しなくても、腸内環境の改善効果がある。

また、生きたまま腸に到達できる酪酸菌(ミヤリサン)とイヌリン(またはオリゴ糖)を併用することも効果的だ。

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顆粒のミヤリサンを付属のスプーン1杯、1日2〜3回フードに混ぜるなどしてあげるとよい。

発酵野菜が食べれなければ、ミヤリサンやイヌリンを試すのがよい。

ぬか漬け野菜をすりおろして食べさせても酪酸菌が摂れる。

 

さらに腸壁の修復にはビタミンAやグルタミンが非常に有効だ。

特にグルタミンは腸のエネルギー源であり、肉や魚などに多く含まれているが熱に弱い。

生肉食の猫であれば通常グルタミンは足りている。

市販のフードや加熱食を与えていて、下痢などの症状が酷ければサプリを併用すれば回復が早い。

グルタミン酸ナトリウム(MSG)ではなく、アミノ酸(非必須)のグルタミン。

1日あたり1000〜2000㎎。

こちらも数回に分けて与える。

個体差があるので場合によっては5000㎎必要なこともある。

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カプセルからだしてフードに混ぜてもよいし、そのままカプセルで飲ませてもよい。

グルタミンは腸壁の修復に非常に効果が期待できる。

大腸癌や慢性腎不全など持病のある猫は使用するにあたり、獣医さんと相談する必要がある。

 

ビタミンAは過剰症に気をつけて、レバーや卵黄、肝油などから補う。

レバーや卵黄は亜鉛も摂れる。

猫はカロチンをビタミンAに変換できない為、人参などの野菜ではなく動物性食品から摂取する。

 

腸内細菌が善玉菌優位なバランスを維持することは、根本的なアレルギーの改善に結びつく。

大事なことは、腸壁を修復すること。

(ビタミンAとグルタミンの摂取)

善玉菌や善玉菌のエサとなるものを補充すること。

(発酵野菜や乳酸菌サプリ、ミヤリサンの摂取)

そしてアレルギーの原因を取り除くこと。

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腸は免疫と深く関わっているから、猫エイズキャリアならなおさら腸内環境に気をつけたい。

善玉菌が優位になれば、悪玉菌が産生するアンモニアなどの有害物質が減り、肝臓の負担も少なくなる。

もしアレルギーの症状があるならば、腸内環境に目を向けて改善することはとても重要。

改善して健やかな毎日を過ごしてもらいたい。