猫と分子栄養学。

猫エイズ対策にできること。

猫エイズとストレス。

コブちゃんはどちらかというと、ストレスに弱い。

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「ストレスは猫エイズの敵。」


「ストレスをかけないように気をつけてください。」


獣医さんによく言われるのだけど、免疫にどういう風に影響するのか細かく説明してもらえないので、自分で調べてみた。

 

まず粘膜が病原体から猫を守っている。

目や鼻、口、腸管、生殖器などでは粘液に含まれる免疫グロブリンA(異物を無毒化する働きを持つタンパク質)の働きによって、病原体が侵入できないように戦っている。

免疫グロブリンAは母乳(特に初乳)にも含まれていて、病原体にくっついて無毒化してくれる抗体タンパク質。

血液の中には免疫グロブリンGがいる。


粘膜を突破してカラダに病原体が入ってくると、つぎは「自然免疫」が戦い始める。

自然免疫とは白血球の一種である「マクロファージ」や「好中球」と、リンパ球の一種である「NK(ナチュラルキラー)細胞」。


好中球とマクロファージは、病原体や死んだ細胞などを食べて消化する働きを持つ。

さらにマクロファージは食べた病原体の情報を細胞の表面に提示することで「ヘルパーT細胞」を活性化させる。

つまりマクロファージは「自然免疫」の後から活躍する「獲得免疫」にも関わる。

マクロファージは「サイトカイン」(免疫細胞を活性化させたり、抑制したりする生理活性物質)を産生したりもする。

NK(ナチュラルキラー)細胞は身体中をパトロールして、標的(ウイルス感染細胞やガン細胞)を見つけると、その細胞に穴をあけて破壊する。


指示を待たずに病原体を攻撃することができる「自然免疫」は、「コルチゾール」という副腎皮質から分泌される糖質コルチコイドというホルモンによって働きが抑制されてしまう。

「コルチゾール」はストレスを受けることで分泌されるので、ストレスは免疫を抑制する。

①マクロファージの活性を抑制。

②NK細胞の活性を抑制。

③キラーT細胞への分化を抑制。

④免疫グロブリンE産生の抑制。

 

だから猫エイズキャリアの猫は、「コルチゾール」の分泌を過剰にさせない為に、ストレスを極力避けたい。

ストレス=コルチゾール分泌=自然免疫を抑制=免疫力低下   となるから。


「コルチゾール」には抗炎症作用がある。

「コルチゾール」の分泌により、マクロファージが抑制されて、サイトカイン産生が低下するから。

④の免疫グロブリンE(igE)の抑制=抗炎症作用となり、ステロイド剤(一般的にステロイド剤とは副腎皮質から分泌される糖質コルチコイドを薬にしたものを指す。)は抗炎症作用を利用する為に投与されることが多い。

だから猫エイズキャリアの猫は炎症を抑える時でもステロイドは使えないことが多い。

免疫力を低下させることが危険だから。

でも猫の治療にはステロイドはよく使われる。

でもステロイドは炎症を抑えるだけなので、抑えている間に自己免疫で回復すれば問題ないけど、免疫力も低下させるのでその場しのぎにしかならない事が多い。

だから大事なのはステロイドを使う状態にさせないこと。

猫の自己免疫を強くすること。

免疫細胞は大部分がタンパク質でできている。

タンパク質は内臓や骨、皮膚や血液など全身のあらゆるところでその材料として必要。

猫が最低限のカラダを維持する為にも、免疫細胞より優先順位が高いものはたくさんある。(内臓や骨、皮膚や血液など。)

だから免疫細胞までタンパク質という材料がまわるように、たくさんの良質なタンパク質を摂取することが、猫エイズ発症のリスクを下げる。

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コブちゃんのおやつは高タンパク質。

お湯でふやかして、水分も補給。

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腎臓に負担をかけるのは、タンパク質ではなく水分不足。

 

1㎏あたり5gのタンパク質を摂取できれば最低限筋肉を維持できる。

免疫細胞までしっかり材料を行き渡らせる為に、毎日良質なタンパク質を食べさせたい。

猫にとって良質なタンパク質は鶏肉。

アレルギーにならないように、いろいろな肉をローテーションしてあげるとよりよい。