猫は人間より呼吸が早い。
猫 24~42回/分
人間 12~20回/分
平均値にバラつきがあるけど、だいたい人間の2倍くらいある。
同じ猫でも、コブちゃんはしゃむぞうより少し呼吸が早い。
ドキドキしやすい性格や年齢、赤血球の質なんかも関係しているかもしれない。
一般に小動物は小さいほど呼吸数や心拍数が多い。
体重あたりの表面積が大きく、熱が逃げやすくなるから。
猫は人間よりこの体表面積が大きいので、人間よりたくさんの熱を生まないと体温が維持できない。
猫(5kg)の体表面積 0.584c㎡/g
人間(160㎝50kg)の体表面積 0.3c㎡/g
だいたい2倍弱。
呼吸して酸素を取り込み、代謝して熱を生む。
人間より必要な熱が多いので、1分あたりの呼吸数が多くなり細胞の酸化も速くなってしまう。
細胞の酸化はいずれ修復が追いつかなくなり、蓄積して老化がすすむ。
呼吸をする生き物には逃れられない酸化。
だから呼吸数の多さと寿命の短さは比例することが多い。
人間の約2倍の体表面積をもつ猫は、2倍の量の呼吸をして、人間より早く歳をとる。
2倍の呼吸で酸化が進むから。
でも歳をとるのが早くても、代謝が活発だと時間がゆっくりと感じる。
人間でも代謝が活発な子供の頃は1日を長く感じる。
猫は人間より寿命が短いけど、時間を長く感じるから、体感的な寿命はそんなに人間と変わらないのかもしれない。
睡眠時は呼吸数が減り、代謝も落ち着いている。
安全な環境でたくさん寝ることができるようになったことは、家猫の寿命が延びた一因かもしれない。
そう考えると、猫の睡眠は邪魔しない方がいい。
寝顔があまりにかわいくて、ついつい撫でてしまうけど。
ドキドキすると呼吸が多くなるコブちゃんを、普段から驚かせないように気をつけている。
たくさん寝て、美味しいものを食べて、健やかに穏やかに、長生きしてくれますように。