猫と分子栄養学。

猫エイズ対策にできること。

カリカリのリスク。

猫は肉食動物なので、タンパク質や脂肪をエネルギーにする。

肉食動物なので、たくさん炭水化物を食べると膵臓に大きな負担がかかる。

猫の唾液には炭水化物を分解する酵素(アミラーゼ)の分泌がなく、膵臓からの分泌に頼るから。

さらにカリカリの炭水化物は血糖値を急上昇させる。

小麦は砂糖よりも血糖値の上昇が早い。

小麦を使っていなくても、遺伝子組み換えのとうもろこしを使用しているかもしれない。

 

野性で狩りをして野ネズミを食べた場合は、内臓や未消化物を含んで5~8%が炭水化物となる。

30~40%前後が炭水化物のカリカリは、例え消化しやすい加工がしてあっても猫にとっては非常に負担が大きく、長年膵臓に負担がかかれば糖尿病や膵炎のリスクを負う。


また、カリカリの水分は5~10%と非常に少ない。

野ネズミなら60%は水分だ。

カリカリを主食にするならば大量の水分補給をしなければならない。

だけど猫の舌は単独で水分を摂ることが得意ではない。

本来は獲物が含む水分で、必要な量の大部分を補っていたからだ。

カリカリを主食にすることで、食事から得られるはずの水分が減り、喉の渇きに鈍感な猫は慢性的な脱水状態になる。


さらに、カリカリのタンパク質は30~40%のものが多く、必要なタンパク質量を満たすほど食べられないことが多い。

f:id:siam-cobu:20200710113023j:image

6Kgの猫が推奨量の70gを食べてタンパク質が約21g。

これは必要最低限のタンパク質。

外から入るタンパク質が足りなければ、自分の細胞を分解して利用する。

炭水化物摂取によって糖化した細胞を分解しても質が悪く、入ってくるタンパク質が少なければリサイクルするたびに細胞は劣化していく。

それでもタンパク質が足りなければリサイクルするしか方法がない。

長年のタンパク質不足で腎臓の細胞は弱くなり、過剰な炭水化物で糖化した糸球体は本来の機能を果たせなくなる。

猫の腎不全のリスクはカリカリによってはね上がる。

また、炭水化物を摂ることは血流を悪くしてしまい、さらに腎不全のリスクはあがる。

仮に推奨量のカリカリを食べてタンパク質量を満たしても、炭水化物の摂取量も増えるので細胞の糖化はまぬがれない。

 

もちろん細胞の劣化は腎臓だけではなく、全身におよぶ。

炭水化物(糖質)が多いということは、ガンなどの腫瘍のリスクも高まる。

糖質はガンの餌となるから。

 

素材や栄養バランスに気をつけて選んでいたつもりだが、一時期しゃむぞうに主食としてあげていたことが本当に悔やまれる。

 

食べ慣れていることや、炭水化物摂取による血糖値の上昇からの多幸感、添加物によってわかりやすいジャンクな美味しさがあるかもしれない。

しゃむぞうもカリカリが嫌いではなかったし、コブちゃんはむしろカリカリが好きだ。

非常時に備えて少量(5g以下)はおやつにあげるときもある。

 

食べても食べなくても健康にリスクがあるなら、どんなに便利であってもカリカリを主食にするべきではない。

病気は治すものではなく、罹らないことが大事。

カリカリは猫のためには作られていない。

便利さと利益だけを追求して人間のために作られたもの。

f:id:siam-cobu:20200710114639j:image

しゃむぞうが亡くなってから、食欲がないコブちゃん。

明日はもっと美味しく食べられますように。