同じものを食べていても、病気になる猫とならない猫がいる。
猫の体質は、3代遡った栄養状態が影響するから。
祖父母や両親の栄養状態がよっぽど良ければ、カリカリを食べ続けても健康でいられるのかもしれない。
それは外側からは判らない。
高炭水化物が続くと、糖化した細胞のせいで、亡くなるときに苦しいかもしれない。
病気にならず、苦しまず、寿命を全うしてほしい。
そう願い試行錯誤を繰り返していたんだけど、夏至の日にしゃむぞうが急逝した。
肝臓に腫瘍ができていた。
病院に通っていても腫瘍には気づけず、急変した時には出来ることはなかった。
それでもなんとか回復して欲しくて、今考えたら余計な処置をしてしまったかもしれない。
結局回復が見込めず、痛みだけを抑えてもらい家に連れて帰った。
最期まで「ありがとう」と「ごめんね」を言って側にいたんだけど、悲しくて涙が止まらなかった。
後から考えたら兆候はいくつもあったし、原因もたくさんあった。
初めて猫を飼うことにして、健康診断で動物病院に行ったら猫エイズキャリアだった。
調べれば調べるほど、猫エイズが発症してしまうことに対する恐怖が増した。
西洋医学では解決しない病気も分子栄養学で寛解、完治することがある。
だから分子栄養学なら猫のエイズも解決策が見つかると思って試行錯誤した。
でも結局は腫瘍で死なせてしまった。
自分の頭の悪さに腹が立ったし、悔しくて情けなくてとても辛い。
口内炎がきっかけで、生肉ごはんに変更した。
それまでは手づくりごはんをあげることはハードルが高かった。
猫は総合栄養食を食べなければ健康を損なってしまうという思い込みがあったから、手づくりごはんは栄養バランスがとれるのか不安だった。
でもカリカリを主食にするよりもよっぽど良かったんだと思う。
もっとはやく正しい食事に気づけていたら、少しは結果が違っていたかもしれない。
想像もつかない突然のお別れになってしまい、後悔と寂しい気持ちでごちゃごちゃになってしまう。
しゃむぞうは世界一の猫。
初七日まではしゃむぞうの気配を近くに感じたんだけど、今はもう生まれ育った島に戻っているような気がする。
しゃむぞうのつぎの猫生はもっと幸せに、もっと健やかでありますように。