猫と分子栄養学。

猫エイズ対策にできること。

生肉食にかえた理由。

猫は総合栄養食のカリカリを食べるのが、いちばん健康で理想的だと思っていた。

素材にこだわったカリカリを取り寄せていたし、しゃむぞうは毎日おいしそうな音をたてて食べていた。

手づくりごはんで栄養基準を満たす自信はなかった。

市販の総合栄養食が安心で安全だと思っていた。

そもそも手づくりごはんのハードルが高かった。

 

でもある日しゃむぞうは口が痛くてカリカリが食べられなくなってしまった。

高齢猫用の柔らかいウェットフードも滲みるのか、食べられない。

とろみが多いとむせてしまうし、水煮タイプも柔らかさが足りないようで痛くて食べない。

 

なんとか口の痛みを取り除いてやりたくてネットでプロポリスやササエキスなどを調べた。

それらのサプリの口コミの中に「お口が痛いコにはウェットフードよりお刺身や生肉がよい」という記述を見かけた。

生肉をあげることには抵抗があったし、スーパーで買ったものでもよいのか、よくわからなかった。

しゃむぞうは本当に本当に病院が嫌いで、そのストレスを考えると病院は最小限にしておきたい。

だから生肉が食べられなかったら、ステロイドも覚悟して病院に行こうと思った。

スーパーでなるべく新鮮に見える鶏ムネ肉を買ってきて、細かくたたいてあげてみた。

恐る恐る差し出したのだけど、しゃむぞうは驚くほどぱくぱく食べた。

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水分を適度に含むので、噛まずにつるっと飲み込みやすいのだろうか。

何はともあれ、やっとお腹をいっぱいにしてあげられた。

 

生肉食には賛否両論あるけれど、そもそも野性であれば加熱した食べ物はない。

ストレスなくお腹いっぱい食べられることはとても重要。

食べられなければ栄養は摂れないし、何よりも「ごはん」は猫の楽しみのひとつだと思うから。

 

生肉にはビタミンや酵素が豊富。

生の方が消化にエネルギーを取られない。

スーパーのお肉であっても鮮度や衛生面に気をつければ、たくさんの栄養が摂れる理想的な食材だ。

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↑うちの生肉ごはん。

鶏肉にウズラの卵黄と水分(出汁や鳥のボーンブロス、ないときはぬるいお湯)

 

骨なし肉の日はカルシウムパウダーを。

非酸性(酸っぱくない)ビタミンCパウダーを毎食300〜500㎎ふりかける。

ビタミンCが口腔環境改善につながればと思う。

猫が自前でつくるビタミンCだけでは足りないと思うから。

 

猫は肉食動物。

本来の食性に近づいたからか、しゃむぞうはとてもよい💩になった。

毛質もよくなってきた。

猫はカリカリの半分を占める「炭水化物」を消化する酵素(アミラーゼ)はあまりもっていない。

雑食の人間や犬と違い、真性肉食動物の猫は唾液腺からアミラーゼは分泌されない。

 

猫のごはんをお肉中心で手づくりにすると、不要な炭水化物の摂取が減る。

スーパーで材料を買ったとしても、ヒューマングレードになると思った。

(加熱用ではあるけど。)

 

こだわったらきりがないんだけど、まずはオーガニックの鶏を探すよりもタンパク質を増やして炭水化物を減らす方が、猫の身体の負担は少ないように思う。

きっかけは「口内炎」なんだけど、手づくりごはんはうちの猫たちにとてもよい効果をもたらしている。

災害時に備えて、週に1〜2回市販のカンヅメやウェットフードもあげている。

メニューにメリハリがでて、食べ飽きることも少なくなった。

もしも口内炎で食が細くなってしまったら、生肉ごはんをあげてみてほしい。

元気な時からあげたら、口内炎や歯周病を未然に防げるかもしれない。

 

わたしはカリカリの矛盾に気づくのが遅かったけど、生肉ごはんで健やかさが取り戻せますように。